保険会社のしくみを知っておこう

保険会社はいったいどのようなしくみになっているのかを見てみましょう」保険会社には、「相互会社」と「株式会社」の二つがあります。日本に古くからある保険会社は、ほとんどが相互会社の形態をとっています。

では、相互会社と株式会社ではどこがどう違うのでしょうか相互会社は、保険契約者が組織をつくっています。保険契約者がお互いにお金を出し合って、危険を分担し合っていると考えればよいでしょう。

保険契約者は、加入保険金額に関係なく議決権があり、発言権があります。つまり、会社の経営に関わっているというわけです。

また、相互会社の場合、会社に生じた利益は保険契約者に還元するようになっています。一方、株式会社は、保険業務によって利益を追求しようとしています。保険契約者とは別に、会社に資金を出している株主がいます。

つまり、保険契約者は、会社にとってはユーザー(顧客)というわけです。ですから、会社が利益をあげた場合でも、保険契約者に利益を還元しなくてもすむことにわけです。なります。

ところが、金融ビッグバンに伴い、相互会社形態の保険会社を株式会社化しようという動きが出てきています。

九六年の保険業法改正でも、株式会社化は解禁となったのですが、手続きが煩雑なため、大蔵省は九九年にも保険業法を改正し、保険契約者への株式配分などの手続きを簡素化し、株式会社化への移行を後押しする方針です。

なぜ、相互会社から株式会社へ移行するのか、その理由は、保険会社の経営基盤の安定と透明性をこれまて保険会社は、市場に左右されずに安定した経営を続けるため、相互会社の形態をとってきました。

それが、低金利に伴う経営環境の悪化で資本の充実を図る必要性が高まってきたのです。ところが、相互会社では契約者に配当した後の内部留保など、資本充実策が限られています。

また、自己資本を基準にした早期是正措置が九九年から導入される事情もあります。そのため、あまり制限を受けずに資本の調達ができる株式会社への移行が押し進められているというわけです。

株式会社化で資本が充実すれば、保険会社の経営基盤の安定化や業務の多角化、市場のチェックを受けやすく、経営の透明性が高まることにもなります。